2019年10月6日日曜日

『世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」』

  • 第1部 「神」中心の価値観はどのように生まれたのか?
    • なぜ、古代の彫像は「裸」だったのか?
    • ローマ帝国の繁栄と帝国らしい美術の発達
    • キリスト教社会がやってきた
    • フランス王家の思惑と新たな「神の家」
  • 第2部 絵画に表れるヨーロッパ都市経済の発展
    • 西洋絵画の古典となった3人の巨匠
    • 都市経済の発展がもたらした芸術のイノベーション
    • 自由の都で咲き誇ったもうひとつのルネサンス
    • カトリックVSプロテスタントが生み出した新たな宗教美術とは?
    • オランダ独立と市民に広がった日常の絵画
  • 第3部 フランスが美術大国になれた理由
    • 絶対王政とルイ14世
    • 革命前夜のひとときの享楽
    • 皇帝ナポレオンによるイメージ戦略
  • 第4部 近代社会は、どう文化を変えたのか?
    • 「格差」と「現実」を描く決意
    • 産業革命と文化的後進国イギリスの反撃
    • 産業革命の時代に「田舎」の風景が流行った理由
    • なぜ印象派は、受け入れられなかったのか?
    • アメリカン・マネーで開かれた「現代アート」の世界
ギリシャ美術
ギリシャ ギリシャ彫刻
男性美
アルカイック時代 直立ポーズ
クラシック時代 ペロポネソス戦争の反動で享楽的に
表現豊か
西洋の美の規範に
ローマ ヘレニズム時代 感覚に歌える表現

ローマ美術
  • ローマ帝国の「ローマの平和」(Pax Romana)・・・紀元前27年〜後180年
  • 写実性の強い肖像彫刻(ギリシャは、ローマは写実
  • 大規模な公共建築・・・コロッセオ、テルマエ、凱旋門、パンテオン
    • パンテオンはルネサンス以降の西洋建築に影響
  • ローマを2分割→4分割 ・・・(4分割の記念)テトラルキア像
  • コンスタンティヌスが統治のためキリスト教を利用
    • ミラノ勅令ちょくれい ・・・信仰の自由を認める(313年)
    • キリスト教が国教化
      • 5つの教会:  ①ローマ教会、②コンスタンティノープル教会、 ③アンティオキア教会、④エルサレム教会、⑤アレクサンドリア教会
  • フランク王国ローマ教会が結びつく
    • ローマ教会がフランク王国の王をキリスト教に

    西ヨーロッパにキリスト教が広がる
  • 宗教美術・・・「目で見る聖書」(読み書きできない人へ)

フランク王国 → フランス王国
  • フランク王国の分裂 → 混乱の時代・・・修道院の巡礼ブーム
    • 修道院・・・ロマネスク様式「半円アーチ」
    • 巡礼ブーム → 都市の発展
      • 地方・・・ロマネスク「半円アーチ」
      • 都市・・・ゴシック「尖頭せんとうアーチ」
  • フランク王国 → フランス王国
  • フランス王の威信と権力を知らしめる、メッセージ性の強い建築様式
    • 大聖堂 建立ブーム
    • ゴシック様式
      • 建築と美術が一体化
      • ステンドグラス、「光」=「神」

14世紀 百年戦争(フランス vs イギリス)
ペスト(1348年〜)
→ 大聖堂 建立ブームの終了

12世紀〜 14世紀後半
〜15世紀前半
14世紀
ゴシック 国際ゴシック ルネサンス
<神> <自然> <人間>

ルネサンス
  • = イタリア・ルネサンス = 盛期ルネサンス(1495年〜1527年)
  • 古代ギリシャ・ローマの学問と芸術の再生
  • 「神」「人間」
  • 美術史上最も重要な作品のひとつ
    スクロヴェーニ礼拝堂の壁画/ジョット
    • ボリューム感のある人物像;演劇的な身振り;

職人 芸術家
上手な人 万能な人(上手なだけではダメ)
- レオナルド
- ミケランジェロ
- ラファエロ

ルネサンス
宗教改革
1517年@ドイツ
マルティン・ルター
ローマ劫掠ごうりゃく
1527年
ルネサンス
終了
マニエリスム
…混沌、不安感

北方ルネサンス
  • エリア
    • ネーデルランド(現在のオランダ、ベルギー、ルクセンブルク)
    • ドイツ
  • 特徴
    • 聖書中心の世界観
    • ゴシック的な神中心の精神世界
    • イタリア・ルネサンス的ではない
    • シンボリズム
    • 写実性の高い静物描写
  • 政治・社会の混乱 → バベルの塔

ヴェネツィア
  • 自由と享楽の都
  • 戦争でなはんく貿易
  • 十字軍遠征に便乗 → 貿易の中継地に
  • 衰退 = 15世紀末
    • オスマン帝国の台頭
    • 大航海時代の始まり
  • 16世紀・・・ヴェネツィア絵画の黄金時代
  • 18世紀・・・グランドツアー、都市景観図

バロック(17世紀)
サン・ピエトロ大聖堂(カトリック教会の象徴)の改築工事
免罪符の販売
1517年 マルティン・ルター 宗教改革
プロテスタント誕生 = 宗教美術を否定
カトリックの反撃… 対抗宗教改革
イエズス会、全世界へ布教
宗教美術の力に頼る
└「わかりやすさ」「高尚さ」=バロック美術

オランダ
  • 「黄金の世紀」= 17世紀
  • スペインからの独立(1648年)
    アムステルダムがヨーロッパいちの国際貿易都市に

イタリア フランス オランダ
教皇 王家 裕福な市民階級

カルヴァン主義
|| 宗教美術NG・・・個人の家に飾る肖像画、風俗画、風景画、静物画

  • 美術を支えたのは、貴族・王族・教会・パトロンではなく、市場
  • プロテスタント
    → ファッション、美食 NG
    → プチ贅沢 = チューリップ(痩せた土壌でも育つ) → チューリップ・バブル(1633〜1637)
  • レンブラント『夜警』
  • オランダの衰退
    • 第三次英蘭戦争
    • フランス軍の侵入

絵画ヒエラルキー
1歴史画
2肖像画
3風俗画
4風景画
5静物画

フランス
  • 「偉大なる世紀」= 17世紀

ヨーロッパ各国 フランス
バロック美術 フランス古典主義

  • ルイ14世による絶対王政
    • 1643〜1715年
    • 太陽王
    • ヴェルサイユ宮殿
    • 政治だけでなく美術までも中央集権化
      王立絵画彫刻アカデミー
       (フランス美術界の改善をめざす)
    • フランス古典主義
      • プッサンの美術理論
        • 均整のとれた構図
        • 理想的で彫刻的な人物
        • 秩序と調和
        • 節度と理性
      • 知性と理性に訴える
      • 上流階級向け
    • フランス古典主義の反動 → のちの印象派(19世紀後半)

フランス古典主義
(17世紀)
  • 王の時代、男性的
  • 理性・デッサン
ロココ
(18世紀)
  • 貴族の時代、女性的
  • 感性・色彩
  • 恋愛
  • 『ぶらんこ』
  • プッサン派 vs ルーベンス派
新古典主義
(18世紀)
  • フランス革命(18世紀末)
    • 1789年. 勃発
    • 1793年. ルイ16世と王妃マリーアントワネットが処刑
    • 絶対王政 → 共和制
  • 1804年. ナポレオンによる軍事独裁政権(←国民投票)
    • 『ボナパルトのアルプス越え』by ダヴィット …政治家ポスター
  • 王政復古(ルイ18世)
    • 言論の自由への規制
    • 選挙権の縮小
    • のちに7月革命を招く
ロマン主義
  • ルーベンス派の子孫
  • 感情や感性
  • 個性、人間の本質的な内面を自由に表現
  • 庶民に起こった悲劇を大画面で
  • 『民衆を導く自由の女神』by ドラクロワ …7月革命の様子

1789 フランス革命 絶対王政が崩壊
1804 ナポレオンが皇帝に 第1帝政時代
1814 王政復古
1830 7月革命 立憲君主制
1848 2月革命 第2共和制
1852 ナポレオン3世による 第2帝政時代
  • ブルジョワ化、都市化
    └ 現代のパリに近い姿
  • 主題の近代化
    ○「見たことのない世界」→「自分が見たままの世界」
  • クーベル、マネ
    ○「何を描くか」→「どう描くか」
    ○「近代社会」の本質
    ○ 近代社会の闇
  • 印象派

イギリス
  • 18世紀後半 産業革命
  • 19世紀 絶頂期 ・・・ヴィクトリア朝の時代
    • 工業化
    • 都市化
    • 市民社会化
  • ブルジョワジーの選好
    • 古典的な高貴さ →「現実性」
    • 理想美 →「個性」
    • 理性 →「感性」(ロマン主義的)
    → 小さめな、風俗画・風景画・静止画 (17世紀オランダと同様)
  • バルビゾン派
    • 都会人の郷愁となる田園風景
    • ミレーの『落穂拾い』
    • 印象派にも影響

印象派
  • クルーべ(フランス第2帝政時代) = 近代絵画の始まり = 印象派の始まり
  • 「見た物そのもの」ではなく、「自分が受けた印象」
    「何を描くか」ではなく、「どのように描くか」
  • 色彩分割法(筆触分割法)
  • アカデミズム(サロン)vs 印象派(グループ展)
  • アメリカ(プロテスタント)で人気
    • 装飾性が強く、聖書などの主題性が強くない
  • 19世紀後半〜 本格的な近代絵画の時代に
    • 中心はアメリカへ

アメリカ・・・現代アート
  • アメリカ = 純粋なブルジョワ社会
    • 大財閥が美術館を創立
      (学歴社会 → 専門知識に則った収集スタイル)