2019年1月23日水曜日

『池上彰の新聞勉強術』

  • 第1章 「ニュースを見る目」は、新聞で養う
  • 第2章 まず、何から読んだらいいのだろうか
  • 第3章 速読から読解まで、池上彰流・新聞の読み方作法
  • 第4章 「新聞のく読み比べ」で身につく情報力
  • 第5章 ネットにテレビに! 池上流・メディアミックス新聞術
  • 第6章 知れば知るほど面白い、新聞の取材現場
  • 第7章 新聞の情報整理術&知的活用術

第1章 「ニュースを見る目」は、新聞で養う
章の
要約
多くの新聞を読み比べ、トーンの違いを感じ取り、記事に対する自分の意見を持つことで「ニュースを見る目」が養われる。


メディア・リテラシー
  • 情報を鵜呑みにせず、正しく見抜く目を持って、上手に活用する力。
  • 醸成されていく「健全な懐疑心」。

複数紙を読もう
  • 一紙だけでなく、なるべく多くの新聞を読み比べる
    • 「自分がどちらを評価するかを考えること」→「ニュースを読む力」が高まる。

  • 社会の多数意見とは異なる視点を持つ姿勢が大事。
  • 単なる情報を知恵に高めるには、情報を分析する能力が不可欠。知っているだけではなく、有効活用してこそ価値が生まれる。
第2章 まず、何から読んだらいいのだろうか
章の
要約
日経新聞は経済問題重視なので、社会問題重視の一般紙も読んだほうがよい。 朝刊の深掘り記事や、朝刊が前日夕刊の続報となることがあるので、夕刊も読んでおくとよい。


夕刊を読もう
  • 海外の最新ニュースが読める。
  • 朝刊の続報だが、時系列や背景などより整理された形で把握できる。
  • 翌日の朝刊が、夕刊の続報である場合、朝刊だけでは内容を把握しづらくなる。

日経新聞と一般紙の違い
  • 日経新聞: 企業や経営者の視点。経済問題という側面を強調。
  • 一般紙: 社会や家族の視点。社会問題という側面を強調

日経新聞の注意点
  • 日本経済全体について、悪いニュースが出なかったり、扱いが小さかったり。
  • 必ずしも専門家が書いているわけではない。「少年探偵団」と揶揄されている。
第3章 速読から読解まで、池上彰流・新聞の読み方作法
新聞が発行されたばかりの時代(明治期)
  • 1面・・・政治
  • 2面・・・経済
  • 3面・・・社会 → 「三面記事」

効率的に読む方法
  • まずは見出しをざっと見て、
  • 次いでリードを読み、
  • 興味があったら本文に目を通す。

  • 時間がないとき: 一面 → 総合面 → 社会面
  • もう少し時間があるとき: 奇数面

  • 大きな問題があったときは、各紙の総合面を拾い読みする。

ベタ記事
  • 編集者がとっさに判断できないニュースが並んだとき、とりあえず小さく記事を掲載する。
  • 後になってから大事件の前触れであったことが判明する場合もある。
  • 国際面のベタ記事は、今後の国際ニュースを予測するのに参考になる。
「事実」と「意見」
  • マーカーで線を引きながら、どこまでが「事実」で、どこが「意見」「予測」なのか、分類する。

「政府首脳」
  • 「政府筋」「政府首脳」=内閣官房長官
  • 「財務省首脳」=財務大臣か財務省事務次官
  • 正式な記者会見での発言なら名前、その後の記者懇談会の発言なら「首脳」。
  • 「首脳」というぼかした言い方で、本音を報道してもらう。
  • もし「首脳」という表現が使われていたら、「なぜ実名報道にならないのか?」と考える。
第4章 「新聞のく読み比べ」で身につく情報力
  • 同じ新聞を読んでいると、自分自身の思考法が無意識のうちに、それに慣らされてしまう。
  • 広い視野を形成するには複眼的思考が大事。違った角度からものを見る習慣をつけ、 ときには問題意識を持ち、得た情報から自分なりの考えを持つ。
  • 意見が大きく分かれるような出来事が起きたときは、違う新聞も買ってみる。

社説
  • いま問題になっていることについて、「どう考えたらいいのか?」「どこから考えていけばいいのか?」のヒントを与えてくれるのが社説。
第5章 ネットにテレビに! 池上流・メディアミックス新聞術
  • テレビニュースが、新聞の「目次」のような役割を果たす。
  • テレビニュースで概要がわかっている記事は飛ばす。
  • ニュースの背景をきちんと解説している記事を熟読する。

  1. テレビニュースで主なニュース項目を確認。
  2. 気になったニュースを新聞記事で熟読。
  3. ニュース速報はネットでチェック。過去の記事は検索で拾い出す。
  4. もっと詳しく知りたいもの、理解を深めたいものは、週刊誌・月刊誌・専門の経済誌で勉強。
第6章 知れば知るほど面白い、新聞の取材現場

第7章 新聞の情報整理術&知的活用術
  • 自分なりに図解してみる。
  • その図解を言葉で表現してみる。
  • 連載記事やコラムは、切り抜いてまとめて読む。
  • 第一報よりも続報のほうがわかりやすくなっていることが多い。
  • スクラップの利点: 続報をキャッチする
  • ジャンルを気にせず、「これは面白いな」と思った記事をスクラップする。
    • 自分自身でも気づかいない自分の思考・関心・興味のあり方に気づく。
    • 自分の持っている問題意識が客観的に把握できる。
  • あとでまとめてスクラップすると、ニュースの流れが見えてくる。
    • 時間をおいて冷静に眺める。
    • スクラップの要否が判別しやすくなる。

書く力をつける
  • このコラムでは、何を言いたいのか。
  • そのために、どんな構成になっているのか。
  • 結論は何か。
  • 読者の興味をひきながら最後まで読ませる工夫はどんなものか。
  • 読者を引き込む最初の出だしはどうなっているか。