- 基本
- 新聞の読み方
- 雑誌の読み方
- ネットの使い方
- 書籍の読み方
- 教科書・学習参考書の使い方
基本
- まず新聞で日々のニュース全体を捉え、ニュースで気になるテーマがあれば、書籍で深掘りしていく。
- 世の中で起きていることを知るには新聞がベースになり、世の中で起きていることを理解するには書籍がベース。
- 新聞・雑誌・ネット・書籍を読みこなそうと思ったときに、いちばん大切になるのは、すべての土台となる基礎的な知識。
- 基礎知識を強化するなら教科書・学習参考書を使う。
新聞の読み方
【極意01】新聞は「世の中を知る」基本かつ最良のツール。ネットが普及しても、新聞情報の重要性は変わらない。
【極意02】情報収集の基本は新聞だが、全国紙1紙では不十分。最低2紙に目を通さないと、ニュースの一部しか拾えない。
【極意03】朝は見出しを中心に、新聞全体にざっと目を通す。気になった記事は、あとでじっくり読む。
- ストップウォッチで測りながら。
【極意04】全国紙も客観報道とは限らない。社説とコラムで新聞社の本音とメディア全体の時流を知る。
保守 |
産経新聞 読売新聞 日本経済新聞 |
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現政権反対 |
朝日新聞 毎日新聞 東京新聞 |
【極意05】全国で見ると、地方紙の読者もかなり多い。全国紙は「大都市圏新聞」と考える。
【極意06】地方紙の「死亡広告」「不動産広告」「書籍広告」に注目すれば、土地柄や経済状況が見えてくる。
【極意07】地方紙を読むことで、通信社の情報もカバーできる。通信社はニュースが速く、速報性が非常に高い。
- 地方紙は、海外や東京の動きを独自に取材するほどの余裕がないため、通信社と契約して記事や写真を掲載している。
- 共同通信社とは、全国の新聞社とNHKが出資してつくった一般社団法人。
【極意08】通信社は国際面に限らず、すべての分野で強い。ただし、無料サイト「47NEWS」は情報がスカスカ。
【極意09】エリート層が『朝日新聞』を読んでいるのは事実。朝日の論調が嫌いでも『朝日新聞デジタル』は目を通すべき。
【極意10】『読売新聞』は海外面と生活面が充実している。『毎日新聞』は個々の記者の力が強い。
【極意11】『日本経済新聞』が難しい人は、無理せず一般紙から。「自分の知識レベル」から背伸びしすぎないのが大切。
【極意12】定期購読する1紙を決め、あとは駅売りを活用。溜まった新聞は、見出しだけでも目を通す。
【極意13】新聞は「飛ばし読み」が基本。記事を読むかどうか、「見出し」と「リード」で判断し、迷った記事は読まない。
【極意14】「見出しだけで済ませる記事」「リードまで読む記事」「最後の本文まで読む記事」の3段階に分けて読む。
【極意15】電子版を使えば、1紙5分で主要ニュースを押さえられる。紙には切り抜きしやすい、折込チラシなどのメリットも。
【極意16】記事の整理は、切り抜いたあと少し時間を置いて。保管と整理にかける「時間」と「労力」は最小にする。
雑誌の読み方
【極意17】電子雑誌の定額読み放題は、まさに革命。雑誌との付き合い方が劇的に変わる。
【極意18】「知りたいことだけ知れる」のがネットの功罪。雑誌は「趣味や関心、視野を広げる」ために役に立つ。
- どうせ同じ隙間時間なら、無料のネットサーフィンに時間を費やすより、きちんと編集・制作された雑誌を読んで、多様な情報を得る。
【極意19】雑誌には「娯楽」と「実用性」の要素がある。ただし「雑誌は娯楽で読むもの」と考えるのが基本。
【極意20】週刊誌は「読書人階級のための娯楽」。世の中の雰囲気や気流の話題をつかむのに便利。
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読書人階級
活字を日常的に読む読書人階級 書籍は読まないけれど、新聞だけは日常的に読む層 新聞も雑誌も書籍も読まない、テレビやネットしか読まない層
【極意21】週刊誌の問題は「情報の真偽」がわからないこと。「信頼できる書き手の記事」を中心に読むのが基本。
【極意22】ビジネス誌の特集は、書籍よりも情報が早い。初動でざっと要点を押さえるのに便利。
【極意23】あらゆる情報がつまった月刊誌は、日本独自のもの。「論壇カタログ」「企画の宝箱」として活用できる。
【極意24】『フォーリン・アフェアーズ・リポート』は、アメリカ外交を知る格好の媒体。日本語サイトもある。
- フォーリン・アフェアーズ・リポート
- フォーサイト
- クーリエ・ジャポン
【極意25】日本語で読める海外情報は、貴重な情報源。まず日本語で読み、気になるものだけ原文で読む。
【極意26】軍事戦争の話には、ビジネスに役立つ内容も多い。『のらくろ』『失敗の本質』『組織の不条理』はおすすめ。
【極意27】雑誌は気になる記事が2〜3本あれば買う。中刷りで判断しないが、影響力の大きさも知っておく。
【極意28】新聞と同じで、雑誌も「拾い読み」が基本。隙間時間には雑誌、まとまった時間には書籍を。
【極意29】雑誌には「理解できない文章」が必ずある。信頼できる書き手の、理解できるものを読むのが大切。
ネットの使い方
【極意30】【ネットの大原則①】ネットは「上級者」のメディア。情報の選別には、かなりの知識とスキルが必要。
【極意31】【ネットの大原則②】「非常に効率が悪い」メディア。同じ時間なら、新聞や雑誌を読むほうが効率的。
【極意32】【ネットの大原則③】「プリズム効果」に注意する。ネットでは自分の考えに近いものが「大きく」見える。
- ネットをよく使う人は「ネットの論調 = 社会全体の論調」と思い込んでしまう人が多い。
- マスコミは、ニュース性がなかったり裏をとれないから報道しないだけ。
- 「勝手に分析されて自分に入ってくる情報が偏っていく」というネット独自の傾向は非常に危険。
【極意33】「NHKオンライン」は情報が早い。「Yahoo!ニュース」は、世間の関心のあるニュースを知るには便利だが、基本は娯楽。
- NHKオンライン
- 東洋経済オンライン
- ヤフーニュース
- ハフィントンポスト(アメリカのリベラル系ネット新聞)
【極意34】ネットは「読む」より「見る」で終わりがち。タイトルで判断せず、中身まで読むクセをつける。
【極意35】グーグル検索はじつは効率が悪いことを知る。ウィキペディアは、内容の信憑性にバラツキがある。
【極意36】調べ物はネット検索よりも、辞書・辞典サイトが効率的。「冥王星」の項目で、情報の新しさを判断する。
- ジャパンナレッジ
- 冥王星は、2006年に惑星から準惑星に格下げ。
【極意37】ネットサーフィンとSNSはインプットの時間を蝕む。時間を確保するには「ネット断ち」「スマホ断ち」も大事。
【極意38】SNSのメリットは、インプットよりもアウトプットにあり。正しい日本語で、誰でもわかる文章を書く訓練から始める。
【極意39】ネットは「依存性」も大きな問題。歩きスマホは「ネット依存」「スマホ依存」の表れ、要注意。
【極意40】ネットにつながらない「不自由さ」が知的強化になる。まずは1日1時間の「ネット断ち」から始める。
【極意41】ネットの価値は「まとめ記事」よりも「原文」にある。マニアックなサイトより、公式サイトを見る。
【極意42】日本語で読める海外サイトはじつはたくさんある。無料サイトだけでも、かなりの情報収集ができる。
- 人民網 - http://j.people.com.cn/
- 朝鮮日報 - http://www.chosunonline.com/
- 中央日報 - http://japanese.joins.com/
- ネナラ - http://www.naenara.com.kp/ja/
- ParsToday - http://parstoday.com/ja
【極意43】資料はスキャンして「エバーノート」に保管。スキャンは、テレビなどの空き時間を活用する。
【極意44】【情報整理の大原則①】「何でも保存」ではなく、保存に値する情報か精査、吟味してから保存する。
【極意45】【情報整理の大原則②】「とりあえず保存」ではなく、読んだものを保存する。クラウドを「ゴミ箱」にしない。
書籍の読み方
【極意46】世の中を「理解する」には書籍がベース。いい基本書を熟読し、基礎知識を身につける。
【極意47】書店に並ぶ本の署名と帯を見るだけで勉強になる。「失敗しない本選び」には書店員の知識を活用する。
【極意48】いい本に出会うコツは「本をたくさん買う」こと。本は「迷ったら買う」が原則。本の情報は安い。
【極意49】読むことで優位に立てるのが古典。「読んでいないあなたが悪い」と言えるのが強み。
【極意50】優れた古典は複数の読み方、読み解きができる。難解な本と格闘し、論理的な思考力を身につける。
- とても難しいけど理屈が通っている本を丁寧に読む。そうすると、物事を論理立てて考えられるようになったり、だまされにくくなる。
- 脳みそが汗をかくほど必死に向き合う。
【極意51】自分の専門分野以外については、「通俗化された良書」で時間を節約する。
- 講談社ブルーバックス
【極意52】「読み方」は本の種類で変える。基本書は熟読し、速読の本も「はじめに」「おわりに」は目を通す。
【極意53】「真ん中」部分を見れば、その本の実力がわかる。真ん中に誤植が多い、文章が乱れた本は読まない。
【極意54】効率的な読書には「本を仕分ける」ことが大切。理解できない本は2種類に分けて対処する。
現時点で自分が理解できる本 | → 普通に読めばいい。 | |
理解できない本 | 説明がいい加減だったり、論理の整合性が崩れている本 | → 入り口で排除する。 |
積み重ね方式の知識が必要とされる本 | → 教科書・学習参考書で基礎知識を強化することで読み解けるようになる。 |
【極意55】1冊5分で読む「超速読」を駆使して、熟読すべき本か見極め、読む箇所のあたりをつける。
【極意56】1冊30分で読む「普通の速読」は、重要箇所を1ページ15秒で読み、残りは超速読する。
【極意57】本は線を引き、書き込みをしながら読む。速記用のシャーペン、芯の濃さは
【極意58】読書ノートには「記憶のトリガー」になる出来事を一緒に書き込むと、関連して本の内容も思い出せる。
【極意59】読書には「ネット断ち」と「酒断ち」が重要。極論をいえば、「酒を飲むのは人生の無駄」。
【極意60】「通勤時間は絶好の読書タイム」と考える。飛行機では思ったより本が読めない。新幹線が最適。
【極意61】読書時間は「心がけ」と「ネット断ち」でつくり出す。「いつか時間ができたら本を読もう」では読めない。
【極意62】本はまず紙で読み、携帯したい本を電子で買う。電子書籍は「移動図書館」「携帯図書館」になる。
【極意63】タブレットはネットサーフィンとSNSの誘惑が強い。電子書籍は、専用端末で読むのがおすすめ。
教科書・学習参考書の使い方
【極意64】読書で「知の型」「思考の型」を身につける。基礎知識を強化するには、小中学校の教科書が最適。
- 公民、歴史、国語、英語
【極意65】歴史の学び直しには「日本史A」「世界史A」を活用。「基本」と「大まかな流れ」がいっきにわかり、効率的。
【極意66】歴史のメリットは、短期間で通史が身につくこと。数学や物理に比べて、学び直しがしやすい。
【極意67】歴史に興味をもつには「地球の歩き方」も便利。ただし、歴史小説で歴史を学ぶのは厳禁。
【極意68】語学は「読む」「書く」「聞く」「話す」のうち、まずは「読む」「聞く」から鍛えるのが王道。
【極意69】語学に必要なのは「モチベーション」「時間」「お金」。「教養のための英語」では、絶対に身につかない。
【極意70】現代文の教科書・学習参考書を使えば、読解力、論理的思考力をいっきに鍛えられる。