2016年1月14日木曜日

『「読まなくてもいい本」の読書案内』

  • 知のパラダイム転換
  • 複雑系
  • 進化論
  • ゲーム理論
  • 脳科学
  • 功利主義
知のパラダイム転換
  • 知のビッグバンが20世紀半ばからの半世紀の間に生じた。
  • 「人文科学」「社会科学」に甚大な影響。
  • 何千年も続いた学問が消滅するかも。哲学など。
  • 原動力は「複雑系」「進化論」「ゲーム理論」「脳科学」。
  • ビッグバン以前の古いパラダイムで書かれた本は読まなくていい。
  • 遺伝学・脳科学・進化心理学・行動ゲーム理論・行動経済学・統計学・ビッグデータ・複雑系などの新しい“知”は、進化論を土台としてひとつに融合し、ニューロンから意識(こころ)、個人から社会・経済へと至るすべての領域で巨大な「知のパラダイム転換」を引き起こしている。……知のパラダイム転換に乗り遅れた“似非学問”に足をすくわれることなく、ぼくたちは先へと進んでいかなければならない。
複雑系
  • 【知のパラダイム転換】フラクタルが「世界の根本法則」であることをマンデルブロが示す。
  • 【フラクタル】単純な自分(規則)を次々と複製する「自己相似」によって「自己組織化」し、「ラフネス(複雑さ)」を生み出すこと。そこには必ず「ベキ分布」がある。
  • 単純な規則がフィードバックを繰り返すことで、複雑な組織を生み出していく。この世界は、自然界も人間社会もラフネス(複雑さ)の秩序でできていて、因果論で未来がわかったり、確率(ベルカーブ)で未来を予測できるのはその特殊なケースにすぎない。
  • 【複雑系】フィードバックによって自己組織化するネットワーク。ハブ&スポーク型のネットワーク。複雑なネットワークを動かしているのは少数のハブ。複雑系のスモールワールド(複雑で小さな世界)。
フラクタリスト――マンデルブロ自伝――
ベノワ・B・マンデルブロ
早川書房
売り上げランキング: 128,933
禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン
ベノワ・B・マンデルブロ リチャード・L・ハドソン
東洋経済新報社
売り上げランキング: 143,430
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
ナシーム・ニコラス・タレブ
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 7,500
フラクタル幾何学(上) (ちくま学芸文庫)
B.マンデルブロ
筑摩書房
売り上げランキング: 237,898
カオス―新しい科学をつくる (新潮文庫)
ジェイムズ・グリック
新潮社
売り上げランキング: 84,518
複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち (新潮文庫)
M.ミッチェル ワールドロップ Mitchell M. Waldrop 田中 三彦 遠山 峻征
新潮社
売り上げランキング: 67,437
複雑な世界、単純な法則  ネットワーク科学の最前線
マーク・ブキャナン
草思社
売り上げランキング: 94,428
偶然の科学 (ハヤカワ文庫 NF 400 〈数理を愉しむ〉シリーズ)
ダンカン ワッツ
早川書房
売り上げランキング: 9,180
進化論
  • 現代の進化論は、社会学・経済学・心理学といった「文系」の分野にも拡張され、社会科学を根底から組み替えようとしている。
  • 【進化論】遺伝的変異と自然選択で繁殖度(包括血縁度)を上げることによって、生物が環境に適応するよう多様化する過程。
  • 【種の保存】生き物は個体ではなく、種の繁殖度を最大化するように進化してきたという考え。【誤り】
  • 【血縁度の最大化】繁殖の基準は、子どもの数ではなく血縁度。だから、自分は子どもを産まなくても、兄弟姉妹をたくさんつくることで結果として繁殖度を高める個体がいる(半倍数性の生物:ハチ、アリ)。
  • 【個体から遺伝子へ】リチャード・ドーキンス(『利己的な遺伝子』)が進化の主役を個体から遺伝子にした。天動説から地動説への転換に匹敵する衝撃。
  • 【進化的に安定な戦略】進化は、遺伝子のコピーを最大化する「合理的な戦略」だけを選択していく。(ジョン・メイナード・スミス)【Evolutionarily Stable Strategy (ESS)】
  • 【親の投資理論】生き物はそれぞれ、子どもをつくるのに異なるコストを払っている。魚や昆虫はローコスト繁殖戦略、哺乳類はハイコスト繁殖戦略。
  • 【互恵的利他主義】血縁関係のない生き物のあいだの利他行動。市場取引をしているのと同じ。地球上の生態系すべては、進化論と経済学を融合した進化生物学で解明できる。【進化生物学】
  • 【進化心理学】進化生物学の直系で、進化論のこころへの拡張。「ヒトのからだが進化によってつくられたのと同じように、わたしたちのこころや感情も進化によって生まれた。」
  • 現代の進化論は、友情・愛情・自己犠牲など、ひとびとが大切と考えるものを、身も蓋もない「利己的な遺伝子」に還元してしまう。
  • 恋人同士がわかりあえない進化心理学的理由は、「異なる生殖戦略を持つ男女は利害関係が一致しない」ため。
進化とはなんだろうか (岩波ジュニア新書 (323))
長谷川 眞理子
岩波書店
売り上げランキング: 37,610
進化と人間行動
進化と人間行動
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長谷川 寿一 長谷川 真理子
東京大学出版会
売り上げランキング: 72,765
進化論という考えかた (講談社現代新書)
佐倉 統
講談社
売り上げランキング: 143,644
進化とは何か:ドーキンス博士の特別講義
リチャード ドーキンス
早川書房
売り上げランキング: 18,142
利己的な遺伝子
利己的な遺伝子
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リチャード・ドーキンス
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 5,118
好奇心の赴くままに ドーキンス自伝I: 私が科学者になるまで
リチャード ドーキンス
早川書房
売り上げランキング: 469,887
祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 上
リチャード・ドーキンス
小学館
売り上げランキング: 247,957
ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 (ハヤカワ文庫NF)
スティーヴン・ジェイ グールド
早川書房
売り上げランキング: 60,115
生物の社会進化
生物の社会進化
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ロバート トリヴァース
産業図書
売り上げランキング: 876,309
進化とゲーム理論―闘争の論理
J.メイナード‐スミス
産業図書
売り上げランキング: 533,234
進化遺伝学
進化遺伝学
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ジョン・メイナード スミス
産業図書
売り上げランキング: 596,056
生物学のすすめ (科学選書)
ジョン メイナード・スミス
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 572,797
社会生物学論争史〈1〉―誰もが真理を擁護していた
ウリカ セーゲルストローレ
みすず書房
売り上げランキング: 464,816
理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ
吉川 浩満
朝日出版社
売り上げランキング: 24,390
ダーウィンの危険な思想―生命の意味と進化
ダニエル・C. デネット
青土社
売り上げランキング: 47,775
人間の本性を考える  ~心は「空白の石版」か (上) (NHKブックス)
スティーブン・ピンカー
NHK出版
売り上げランキング: 42,957
ゲーム理論
  • 【ゲーム理論】利害関係のある相手と取引する状況を「戦略的環境」とし、そのなかで最適な戦略はなにかを考える。これが「均衡」で、そこでは「自分も相手も現状より多くを獲得することができない」という意味でお互いに満足している。自分だけが最適で相手が満足していないなら、相手はちがう戦略をとろうとするから均衡しない。
  • 【均衡】均衡は平等とはかぎらない。均衡がみんなにとって最適になるとは限らない。どんなゲームにも必ずひとつは均衡があるし、複数の均衡があることも多い。
  • 【均衡の定義】他のプレイヤーの戦略を所与とした場合、どのプレイヤーも自分の戦略を変更することによってより高い利得を得ることができない戦略の組み合わせ。
  • 【行動経済学からの異議申立て】人間は、ゲーム理論が前提とするように常に合理的に行動するとは限らない。
  • 【合理性】人間は不合理ではなく、2つの合理性を使い分けている:「数学的合理性」と「進化論的合理性」。
  • 【行動ゲーム理論】合理的経済人を前提にするのではなく、「進化論的には合理的だが数学的にはしばしば不合理な行動をとる」ことを前提にする。
  • 【行動ゲーム理論の3つの特徴】①市場ゲームのプレイヤーは利己的だけど限定合理的だと考える。 ②限定合理的なプレイヤーは、常に間違いをするのではなく、ゲームを繰り返すことで学習していく。 ③この学習によって、限定合理性から始めても、ゲームはひとつの均衡へと収斂していく。その均衡は、一般にナッシュ均衡と同じ。
  • 【限定合理性】ひとはある程度目標を達成すれば満足し、それ以上の成果を求めなくなる。
  • 【分野横断的な一般性を持つゲーム理論】ポーカー→戦争の戦略論→冷戦下で影響力増→生物学に転用し進化の謎解き→限定合理性を前提にし経済学を書換え→社会科学全般に影響
  • 【統計学とビッグデータ】最大の特徴は、理論がなくても正しい答えを導けること。真理や理論の探求ではなく、問題に対する実用的・効率的な解決法を導くツール。ランダム化対照実験により、なんのデータもないところから最適解を見つけ出すこともできる。
13デイズ ~コレクターズ・エディション~ [DVD]
日本ヘラルド映画(PCH) (2001-08-10)
売り上げランキング: 33,032
キューバ危機 - ミラー・イメージングの罠
デイヴィッド・A・ウェルチ
中央公論新社
売り上げランキング: 279,149
博士の異常な愛情 [Blu-ray]
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (2010-04-16)
売り上げランキング: 39,635
未知への飛行 - フェイル・セイフ - [DVD]
Happinet(SB)(D) (2015-09-02)
売り上げランキング: 31,599
ランド 世界を支配した研究所 (文春文庫)
アレックス アベラ
文藝春秋 (2011-06-10)
売り上げランキング: 245,030
高校生からのゲーム理論 (ちくまプリマー新書)
松井 彰彦
筑摩書房
売り上げランキング: 45,162
戦略的思考の技術―ゲーム理論を実践する (中公新書)
梶井 厚志
中央公論新社
売り上げランキング: 13,971
ミクロ経済学 戦略的アプローチ
梶井 厚志 松井 彰彦
日本評論社
売り上げランキング: 162,523
戦略的思考をどう実践するか エール大学式ゲーム理論の活用法
A・ディキシット
CCCメディアハウス
売り上げランキング: 371,956
戦略的思考とは何か―エール大学式「ゲーム理論」の発想法
アビナッシュ ディキシット バリー ネイルバフ
阪急コミュニケーションズ
売り上げランキング: 143,382
行動ゲーム理論入門
行動ゲーム理論入門
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川越 敏司
エヌティティ出版
売り上げランキング: 109,725
ゲーム理論による社会科学の統合 (叢書 制度を考える)
ハーバート・ギンタス
エヌティティ出版
売り上げランキング: 486,498
制度と進化のミクロ経済学 (叢書《制度を考える》)
サミュエル・ボウルズ
エヌティティ出版
売り上げランキング: 329,637
行動経済学~経済は「感情」で動いている~ (光文社新書)
光文社 (2013-12-13)
売り上げランキング: 276
統計学が最強の学問である
西内 啓
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 1,594
ヤバい経済学 [増補改訂版]
スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー
東洋経済新報社
売り上げランキング: 5,878
その問題、経済学で解決できます。
ウリ ニーズィー ジョン・A. リスト
東洋経済新報社
売り上げランキング: 70,900
その数学が戦略を決める (文春文庫)
イアン エアーズ
文藝春秋
売り上げランキング: 15,380
NUMERATI(ニューメラティ)  ビッグデータの開拓者たち
スティーヴン・ベイカー
CCCメディアハウス
売り上げランキング: 283,343
脳科学
  • 脳科学は、ぼくたちのこころ(意識)がニューロンの電気的・科学的反応、すなわち物理現象にすぎないことを明らかにしつつある。
  • 脳は自己組織化する複雑系のネットワークで、意識はその複雑さから創発してくる。
  • こころはシミュレーション・マシン。ヒトは、「if … then …」プログラムで未来をシミュレーションすることで、社会集団んおなかでより有利な地位を獲得し、生殖の機会を増やしていった。相手の出方を読み合うようになり、複雑な相互作用から自分の「内面」が実現化したものを「こころ」と呼ぶようになった。
単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス)
池谷 裕二
講談社
売り上げランキング: 7,221
サブリミナル・マインド―潜在的人間観のゆくえ (中公新書)
下條 信輔
中央公論社
売り上げランキング: 62,363
サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)
下條 信輔
筑摩書房
売り上げランキング: 97,827
意識をめぐる冒険
意識をめぐる冒険
posted with amazlet at 15.12.23
クリストフ・コッホ
岩波書店
売り上げランキング: 100,593
意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論
ジュリオ・トノーニ マルチェッロ・マッスィミーニ
亜紀書房
売り上げランキング: 13,696
フューチャー・オブ・マインド―心の未来を科学する
ミチオ・カク
NHK出版
売り上げランキング: 71,529
火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)
オリヴァー サックス
早川書房
売り上げランキング: 16,272
妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
オリヴァー サックス Oliver Sacks
早川書房
売り上げランキング: 20,374
脳のなかの幽霊 (角川文庫)
V・S・ラマチャンドラン サンドラ・ブレイクスリー
角川書店(角川グループパブリッシング) (2011-03-25)
売り上げランキング: 8,678
デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)
アントニオ・R・ダマシオ
筑摩書房
売り上げランキング: 243,352
知の挑戦―科学的知性と文化的知性の統合
エドワード・オズボーン ウィルソン
角川書店
売り上げランキング: 54,001
心の仕組み 上 (ちくま学芸文庫)
スティーブン ピンカー
筑摩書房
売り上げランキング: 22,738
つながり 社会的ネットワークの驚くべき力
ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー
講談社
売り上げランキング: 32,154
新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く
アルバート・ラズロ・バラバシ
NHK出版
売り上げランキング: 89,129
複雑で単純な世界: 不確実なできごとを複雑系で予測する
ニール・ジョンソン
インターシフト
売り上げランキング: 27,574
功利主義
  • 【トレードオフ】もし世の中のひとの6割がトレードオフを理解していれば、戦争・内乱・飢餓・貧困などの悲劇はほとんどは解決してしまう。
  • トレードオフに「正義」が混入すると生じる3つの現象:①非合理性、②ユートピア思考、③他罰性
  • 【功利主義】トレードオフがある以上、すべてのひとが満足することはあり得ないんだから、いまより状況が改善できればそれでいい。ジェレミ・ベンサムの「最大多数の最大幸福」。
  • 【功利的な設計主義】 ①もとになるパイをできるだけ大きくする。 ②パイを全員が満足するように分ける。 ③ゲーム理論を使って最適なルールを決める。
  • 【正義は娯楽】復讐・報復を考えるときに活性化する部位は、快楽を感じる部位と極めて近い。社会的な生き物は「正義」の行使を娯楽=快楽と感じるように進化してきた。
  • 【正義の衝突】
「正義」とは進化の過程で正しいと感じるようになったもののことで主に3つある。
進化の過程で生まれたのだからチンパンジーの世界にもある。
  1. 自由
  2. 平等
  3. 友愛=共同体
ここから3つの政治思想が生まれる。
フランス革命直後 いま
自由 リベラル リバタリアン(自由原理主義者)
(徴税・再分配で競争の結果を平等にするのは自由の圧殺だ)
ネオリベ(新自由主義)
サイバー・リバタリアン
平等 デモクラット リベラル(平等主義者)
(経済格差は悪だ)
共同体 コンサバティブ コミュニタリアン
  1. 功利主義
    3つの「正義」を無視して、単に「最大多数の最大幸福」を原理とした思想。
    経済学とゲーム理論で最適解を導き出す。
    進化論的基礎がないためチンパンジーの世界にはない考え方。
↓ そして…
  1. 新しい功利主義
    3つの正義の衝突を、話し合いではなくテクノロジーで解決しようとする。
    マーケットデザインによる分配設計、行動経済学のNudge、物理的に衝突をなくすアーキテクチャ、進化心理学的なインセンティブ設定、…。
  2. サイバー・リバタリアン
    シリコンバレーから生まれた、科学とテクノロジーで世界を変えられると信じるひとたち。
    Ubar, Airbnb, Lending Club, Bitcoin, …
    分散的な社会のなかで個人や小さな共同体が自由に活動する未来社会を描く。そこで、ひとの創造性と潜在能力は最高度に解放される。
  • 【機会平等】【結果平等】
    機会平等 リバタリアン
    小さな政府
    (中間) ケインズ経済学
    不況時は政府が市場介入して公共事業を
    結果平等 リベラル
    大きな政府
  • 【ロールズの「格差原理」】=政治哲学の議論をすべて書き換えるような衝撃。社会的・経済的な不平等が許容できるのは、もっとも不遇な立場のひとの利益が最大化されているときだけ。「無知のヴェール」の下で、ひとは自分が不利な状態で生まれてくるリスクを想定して、その利益が最大になるようなルールを好むはず。
  • 【センの「人間の安全保障」】効用ではなく「機能(Functioning)」と「潜在能力(Capability)」を基準にして、公平ではなく衡平な社会をつくるべきだ。社会的弱者や途上国などすべてのひとに最低限の機能が分け与えられ、潜在能力を発揮できるようになることを「人間の安全保障」という。
  • 【パレート効率性】誰かの効用を犠牲にしなければ他の誰かの効用を高めることができない状態。誰の不利益にもならずにいまより幸福になれるなら、それはみんなにとってもいいことだ。
  • 【個人合理性】【耐戦略性】
  • 市場を使った取引がパレート効率性と個人合理性を満たすきわめてすぐれた機能を持っている。
  • 【マーケット・デザイン】「市場の機能が使えないときに、ゲームを上手にデザインすることで市場と同じようなコア(パレート効率性+個人合理性)の分配を成立させる」技術。
  • 法律は、法学者ではなく、経済学(ゲーム理論)を活用して作ったほうがよい。経済学的に合理的な法律をつくるのが世界の主流。
  • 【新しい功利主義】自由主義者・平等主義者・共同体主義者の全員を納得させることができるのは、そのすべてを包括する「新しい功利主義」しかない。「新しい功利主義」は話し合いよりもテクノロジーの活用を選択する。進化心理学的に考えれば、すべてのひとが共通するインセンティブがあるはず。「新しい功利主義」はこの共通性にはたらきかける。
  • 【シンギュラリティ(技術的特異点)】レイ・カーツワイルの予言:技術が融合して思いもよらないイノベーションが起き、2045年に人類史は新たなステージに入る。
  • 【サイバー・リバタリアン】科学とテクノロジーで世界を変えられると信じるひとたち。分散的な社会のなかで個人や小さな共同体が自由に活動する未来社会で、ひとの創造性と潜在能力は最高度に解放される。
正義論
正義論
posted with amazlet at 15.12.23
ジョン・ロールズ
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 32,053
アナーキー・国家・ユートピア―国家の正当性とその限界
ロバート・ノージック
木鐸社
売り上げランキング: 247,766
ロールズ (「現代思想の冒険者たち」Select)
川本 隆史
講談社
売り上げランキング: 220,437
いまこそロールズに学べ  「正義」とはなにか?
仲正 昌樹
春秋社
売り上げランキング: 319,698
これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
マイケル サンデル
早川書房
売り上げランキング: 1,091
功利主義入門―はじめての倫理学 (ちくま新書)
児玉 聡
筑摩書房
売り上げランキング: 130,021
統治と功利
統治と功利
posted with amazlet at 15.12.23
安藤 馨
勁草書房
売り上げランキング: 175,515
人間の安全保障 (集英社新書)
アマルティア セン
集英社
売り上げランキング: 37,965
マーケットデザイン: 最先端の実用的な経済学 (ちくま新書)
坂井 豊貴
筑摩書房
売り上げランキング: 45,243
学校選択制のデザイン―ゲーム理論アプローチ (叢書 制度を考える)
安田 洋祐
エヌティティ出版
売り上げランキング: 448,432
実践 行動経済学
実践 行動経済学
posted with amazlet at 15.12.23
リチャード・セイラー キャス・サンスティーン
日経BP社
売り上げランキング: 21,266
CODE―インターネットの合法・違法・プライバシー
ローレンス レッシグ
翔泳社
売り上げランキング: 422,451
一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル (講談社文庫)
東 浩紀
講談社 (2015-12-15)
売り上げランキング: 8,424
自由とは何か―監視社会と「個人」の消滅 (ちくま新書)
大屋 雄裕
筑摩書房
売り上げランキング: 362,678
不死テクノロジー―科学がSFを超える日
エド レジス
工作舎
売り上げランキング: 49,233
サイエンス・インポッシブル―SF世界は実現可能か
ミチオ カク
日本放送出版協会
売り上げランキング: 55,091
ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか
ピーター・ティール ブレイク・マスターズ
NHK出版
売り上げランキング: 846
テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか?
ケヴィン・ケリー
みすず書房
売り上げランキング: 82,034
啓蒙思想2.0―政治・経済・生活を正気に戻すために
ジョセフ・ヒース
エヌティティ出版
売り上げランキング: 275,810